当農園のプラグ苗 生産プロセス
①プラグ苗を自家生産する
プラグ苗をほかの生産農家から購入する場合、どうしても輸送に1~2日の時間がかかります。また、この移動に伴うストレスにより、生長が止まってしまったり、日光が当たらない影響からもやしのように白くひょろ長くなってしまうことがあります。こうした弱ってしまった苗に対し、状況を見ながら一般的には出荷前に矮化剤で引き締める作業が追加されることもあります。当然、苗にとっては不自然で、不健康になる可能性が。当社では、プラグ苗から自家生産しているため、健康な状態からすぐにポットへ定植できる工程になっています。
②根を切ることなく丈夫な苗に
当社ではプラグトレーと呼ばれる専用のセルでプラグ苗を育てます。これには専用機器の設備投資が必要になるため、生産農家によってはシードパン(大きな四角い皿のようなもの)へ種を播く手法を取るケースもあります。この場合、設備投資は不要になるものの、1つのお皿の中で苗がまとまって育つため、ポットへ移す際に根を切ることになり、苗へストレスがかかってしまいます。その結果生長が抑制されてしまい、根がぐらついてしまうような低品質化の恐れがあります。一方当社では、1つのセルに1つの種を播いていくため、根はしっかりと張り、丈夫な苗と育ちます。
③発芽室での適正温度・適正湿度管理
発芽室で4~5日発芽を促すための適正な温度、湿度管理を行う発芽室で、4~5日かけて芽が出るのを待ちます。その後、植物ごとに専任の技術者を付け、適切な環境で育てていきます。当社ではここまでの流れを一貫しているため、健康で丈夫な苗ができあがります。ここから生長の具合に合わせて(2週間~2ヵ月間など品種ごとに差異がある)、個性・特性を見極めた液体肥料の濃度調整や、風よけ、温度管理、保温ベンチの使用など、こまめでていねいな管理をしていきます。非常にデリケートな作業のため、専任者の2名以外は基本的に携わることはなく、朝・昼・晩・365日の徹底した体制で苗を育てます。